ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で、顧客情報約2千万件を売却目的で不正入手したとして、警視庁生活経済課は11日、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で、元システムエンジニア(SE)の松崎正臣被告(39)=同罪で起訴=を再逮捕した。同課によると、容疑を認め、「ベネッセの調査が始まったので売却できなかった」と供述している。
再逮捕容疑は6月27日、ベネッセグループのIT関連会社「シンフォーム」の東京支社(東京都多摩市)で、データベースから約2千万件の顧客情報を業務用パソコンにダウンロードして保存。スマートフォン(高機能携帯電話)に入れた記録媒体にコピーして持ち出したとしている。
前日の26日からベネッセの顧客から情報流出に関する問い合わせが相次ぎ、内部調査が始まったため、売却を断念したという。
松崎容疑者は別の約1千万件の顧客情報を不正入手したとして逮捕、起訴された。昨年7月以降、延べ2億件以上の顧客情報を持ち出して名簿業者3社に約20回売却したといい、同課は不正競争防止法違反(営業秘密の開示)容疑でも再逮捕する方針。