■読響サマーフェス「三大協奏曲」登場
次代を担う演奏家が続々と頭角を現しつつある。平成4年生まれで、チューリヒ芸術大学で学ぶ弓新(ゆみあらた)もその一人。読売日本交響楽団「読響サマーフェスティバル2014《三大協奏曲》」に、ピアノのホジャイノフ、チェロの辻本玲とともに選ばれ、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲(ホ短調)を演奏する。
「日本でプロの一流オーケストラと共演するのは初めてです。メンデルスゾーンの作品は、楽譜に書いてあることをキチンとやれればとても面白い作品です。作曲家としての才能の偉大さにはいつも感銘を受けます。10月にスロバキア室内管弦楽団とメンデルスゾーンのあまり知られていないニ短調の協奏曲を共演します。偶然ですが(笑)」
名教師ザハール・ブロンと、世界の第一線で活躍するクリスティアン・テツラフに師事し、目標としている。
「テツラフのもとで5年ぐらい勉強しています。音楽にとても熱い思いを持っている方ですが、3日に1回という普通は考えられないようなスケジュールで演奏会に出ています。一番影響を受けたのは、弾くときの体の使い方。演奏において、物理学的、力学的な考え方は絶対に必要で、楽器によって鳴るフォームがあります。同じ作曲家でも鳴るフォームというのが違って存在するからです」
読響サマーフェスティバルは20日、東京・赤坂のサントリーホール。問い合わせは読響チケットセンター(電)0570・00・4390。
(モーストリー・クラシック 編集部 平末広)