はやらないドライブインを営む蒲生三郎(永瀬正敏)。娘のサキ(黒川芽以)と息子のトシ(染谷将太)は「バカの家の子供」と呼ばれて育った。サキはグレて妊娠し、家を飛び出してしまう。
伝説の“キャメラマン”として日本映画の屋台骨を支えてきた、たむらまさき(75)の初監督作品。伊藤たかみの同名小説を映画化した。底辺に生きる一家のどうでもいい日常を淡々と描き、合理的に行動できない人々のおかしみがにじみ出る。黒川が腐りかけの果実のような色気を感じさせて秀逸。2日から、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。1時間29分。(櫛)
★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)