【台北=田中靖人】台湾南部、高雄市の市街地で1日未明、ガス管が爆発し、中央通信社によると24人が死亡、271人が負傷した。
爆発は2~3キロ四方で数回にわたって起き、消火にあたっていた消防士ら4人が巻き込まれて死亡した。当局では、地下から漏れた工業用のガスに引火し、爆発が広まった可能性もあるとみて原因を調べている。
火災は一部で夜明けまで続き、台湾当局は警察、消防に加え軍の約1500人を動員して救出作業にあたっている。地元テレビは、道路が数百メートルにわたってめくれ上がり、消防車や自家用車が横転している様子を伝えた。
台湾当局は1日未明に中央災害対策センターを設置、江宜樺行政院長(首相に相当)が指揮を執った。馬英九総統も1日午前、一部日程を取り消して対策センターに出向き、状況の報告を受ける。
高雄市は台湾南部の最大都市で人口約280万人。現場は鉄道の高雄駅南東の市街地で、日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所(大使館に相当)によると、日本人の被害は確認されていない。