自民党は11日、衆院選挙区定数を「0増5減」する区割り変更をめぐり党内で難航している候補者調整について、選挙区数を3から2に減らす5県のうち、徳島は1区の福山守氏、高知は1区の福井照元文部科学副大臣を選挙区から比例代表に回す方針を固めた。今月中に正式決定する。福井については、2人を選挙区と比例代表で交互に擁立する「コスタリカ方式」の導入で調整している。
比例に回る徳島の福山氏と高知の福井氏は、ともに四国ブロックの名簿順位上位で優遇する方針だ。
福井では、1区の稲田朋美行政改革担当相、2区の山本拓衆院拉致問題特別委員長、3区の高木毅国土交通副大臣がいずれも選挙区からの出馬を求めている。県連レベルで調整がつかなかったため、党執行部は裁定に入っており、県庁所在地の福井市の大部分を選挙区に抱える稲田氏を選挙区候補者として残した上で、山本、高木両氏をコスタリカ方式で対応する方向で調整している。
残る山梨と佐賀は調整が難航している。山梨では、1区の宮川典子氏だけが選挙区で当選しており、2区の堀内詔子、3区の中谷真一両氏はともに南関東ブロックでの比例復活当選。2区で当選している長崎幸太郎氏は無所属だが、かつては自民党衆院議員だったことから、長崎氏の存在が調整を難しくしている。