埼玉県深谷市で昨年11月、マツダの乗用車「CX-5」の自動ブレーキ機能を体験する試乗会で車がフェンスに衝突し、男性客(40)ら2人が重傷を負った事故で、埼玉県警は11日、男性客へ乗車時の操作説明が不十分だったとして、業務上過失傷害の疑いでマツダ系自動車販売会社の男性店長(34)ら3人を、また、自動車運転過失傷害の疑いで同県本庄市の男性客をさいたま地検に書類送検した。
送検容疑は男性店長ら3人は昨年11月10日午後、深谷市山河の自動車販売店駐車場で、時速30キロ以上では自動ブレーキ機能が作動しないことなどについて、男性客に十分な説明をせず、男性客に重傷を負わせたとしている。また、男性客は同日、自動車を運転し、同乗していた同社の男性会社員(23)にけがをさせたとしている。
マツダによると、同社の自動ブレーキ機能は「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」と呼ばれ、時速4~30キロで走行中に作動。県警と国土交通省が昨年、事故車両を調査した結果、車体やシステムに異常がなかったことが判明。県警は人為的なミスの可能性が高いとして、運転していた男性や販売店社員らから事情を聴いていた。