台風8号は10日午前7時前、鹿児島県阿久根市付近に上陸した。昼ごろには九州を横断して四国付近へ進んだ後、本州の南側の沿岸を通って、11日には東日本へ向かうと予想されている。
気象庁によると、台風周辺の発達した積乱雲が流れ込んだ西日本を中心に各地で大雨となり、高知県宿毛市は7月として観測史上最多の1時間に71・0ミリの非常に激しい雨になった。
10日未明に風速25メートル以上の暴風域はなくなり、台風の勢力は次第に弱まっているが、速度が遅いため雨の影響が長引く可能性がある。気象庁は、土砂災害や川の増水への厳重な警戒を求めた。各地の自治体は住民への避難勧告を出している。
台風の上陸は、気象庁が運用開始から初めて特別警報を発表した昨年9月の台風18号以来、7月としては平成23年の台風6号以来となった。