男性会社員(23)に睡眠薬入りの酒を飲ませて眠らせ、現金などを奪ったとして昏睡強盗容疑で逮捕された無職の神いっき容疑者(30)が男性に「アイコ」と名乗っていたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課は、東京都内で同様の昏睡強盗事件を繰り返していた「声優のアイコ」と神容疑者が同一人物とみて、防犯カメラの画像の解析などを進めている。
神容疑者は今年2月27日、杉並区内の男性宅で、男性に睡眠薬入りの酒を飲ませて眠らせ、現金2万円や腕時計10点などを奪ったとして逮捕された。男性がJR荻窪駅北口で神容疑者に声をかけた際、神容疑者は「声優や舞台女優をやっているアイコです」などと話したという。
神容疑者が病院で睡眠薬を処方されていたことも判明。男性の尿からは睡眠薬が検出されており、捜査1課は処方された睡眠薬が犯行に使われた可能性があるとみて成分を鑑定する。
「声優のアイコ」を名乗る女が関与したとみられる昏睡強盗事件は平成24年6月ごろから杉並区や渋谷区など都内7区で計十数件あり、女が別の名前を名乗っていたケースもあった。