遠隔操作ウイルス事件で、特定の団体を脅す内容のメールを報道機関などに送ったとして、警視庁捜査1課がIT関連会社元社員の片山祐輔被告(32)=威力業務妨害罪などで公判中=を脅迫容疑で書類送検していたことが8日、捜査関係者の取材で分かった。送検は4日付で、一連の事件の捜査が終結した。
送検容疑は保釈中だった5月16日、東京都江戸川区の荒川河川敷に埋めたスマートフォン(高機能携帯電話)から「真犯人」を名乗り、「さっさと殺してやるよ」などと特定の団体を脅迫するメールを報道機関などに送ったとしている。
片山被告がスマホを埋める様子を警視庁の捜査員が目撃しており、警視庁と東京地検は同19日に片山被告宅を被疑者不詳のまま脅迫容疑で捜索。その後、片山被告が自作自演だったことを認め、同20日に保釈が取り消された。
捜査関係者によると、メールは団体には届いておらず、団体側から被害届も出ていないことから、不起訴処分となる見通し。