政府の薬物乱用対策推進会議は8日午前、東京・池袋の歩道に車が突っ込んで8人が死傷した交通事故など脱法ハーブが絡む事故が相次いだことを受け、関係閣僚による会合を開き、対策を協議した。
オセアニア歴訪中の安倍晋三首相は関係閣僚に対し、(1)違法薬物や脱法ドラッグ販売の実態把握と国民への啓発強化(2)速やかな指定薬物の指定と取り締まりの徹底(3)脱法ドラッグの規制のあり方について見直しを検討-の3点を指示。菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は「政府一丸となって検討し、迅速かつ徹底した対策を講じたい」と述べた。
脱法ドラッグをめぐっては、警察や行政当局が法規制を強化してきたが、続々と登場する新種に鑑定が追いつかず、摘発が進んでいない。警察庁や厚生労働省は「脱法ドラッグ」に代わる危険な薬物にふさわしい新しい名称を検討中だ。