非常に強い勢力のまま沖縄県の宮古島地方に接近し、気象庁が特別警報を発表した台風8号。過去には昭和34年の「宮古島台風」などが類似した進路を進み、各地で多数の死傷者や行方不明者を出すなど大きな被害をもたらした。
34年9月に宮古島へ接近した宮古島台風では、47人が死亡し、52人が行方不明となった。住宅も島の7割に当たる1万6千棟余りが損壊した。最低気圧は908.1ヘクトパスカルを観測。最大風速53メートル、最大瞬間風速64.8メートルを記録した。台風は対馬海峡から北海道方面に進み、長崎県や北海道でも被害をもたらした。
41年9月に宮古島を襲った「第2宮古島台風」で観測された最大瞬間風速85.3メートルは、現在も富士山頂に次ぐ観測史上2位の記録として残る。
平成19年の台風4号は鹿児島県の大隅半島に上陸。宮崎県えびの市で総雨量が1107ミリに達するなど広範囲で記録的な大雨をもたらし、6人が死亡、1人が行方不明となった。