韓国の旅客船セウォル号沈没事故で、運航会社「清海鎮海運」会長の兪炳彦容疑者=背任容疑などで指名手配中=に近い関係者がブローカーに接触し、中国などに密航させてくれた場合には報酬として100億ウォン(約10億円)を支払う用意があると持ち掛けていたことが10日、分かった。聯合ニュースが捜査当局の情報として報じた。
一方、朴槿恵大統領は10日の閣議で「このように(兪容疑者を)捕まえられないとは話にならない」と述べ、捜査当局を厳しく叱責した。
兪容疑者に近い関係者は今月初旬、ブローカーに対し、密航が成功すれば報酬を払うと持ち掛けたが、その後連絡を絶ったという。
聯合ニュースなどによると、兪容疑者の長男=同容疑で手配中=や側近らも一緒に韓国から逃げようとしているもよう。通常、中国などへの密航代金は1千万~2千万ウォンで、今回提示された報酬額は破格という。(共同)
【韓国旅客船沈没】「話にならない」 朴大統領、運航会社会長の逃亡に閣議で怒り