「暴力への寛大さ持ち合わせていない」 シーシー新大統領が就任 エジプト   | 毎日のニュース

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 【カイロ=大内清】5月のエジプト大統領選で圧勝した前国防相のアブデルファッターフ・シーシー氏(59)は8日、首都カイロの最高憲法裁判所で宣誓し新大統領に就任した。シーシー氏は同日、国民向けの演説で、「暴力を用いる勢力に対する寛大さは持ち合わせていない」などと述べ、治安維持に最優先で取り組む考えを改めて強調した。

 シーシー氏は国防相在任中の昨年7月、イスラム原理主義組織ムスリム同胞団出身のモルシー前大統領をクーデターで排除。同国ではそれ以降、同胞団員らの大量摘発を進める治安当局へのテロが頻発している。

 シーシー氏は演説で、政治混乱の収拾に向け「和解に基づく新時代を目指す」とも表明したが、当局は親モルシー派がテロに関与しているとみていることから、新政権下では当面、同派への締め付けが強まるものとみられている。

 大統領選出馬にあたって軍を退役したシーシー氏は、スーツにネクタイ姿で就任式に臨んだ。政府はこの日を公休日に指定、カイロ中心部などでは支持者らが花火を打ち上げるなどして同氏の就任を祝福した。