「89%が独立賛成」ウクライナ東部ドネツク州 親露派“文明的離婚”交渉へ | 毎日のニュース

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 【ドネツク(ウクライナ東部)=遠藤良介】ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州で親ロシア派勢力が行った「国家としての自立」を問う「住民投票」で、ドネツク州の親露派は12日未明(日本時間同日午前)、暫定集計の結果として89%が賛成票だったと明らかにした。ルガンスク州でも反対票は5%未満とされている。親露派は近く事実上の独立宣言を行うとみられ、25日に予定されるウクライナ大統領選を前に情勢は流動的となった。

 「人民共和国」を名乗る親露派勢力の幹部は、ドネツク州の投票率が75%にのぼり、反対票は10%、無効票は1%だったと発表した。確定結果は12日中に明らかになるとしている。イタル・タス通信によると、ルガンスク州の投票率は80%を超えた。

 親露派は「投票に重大な違反行為はなかった」としているが、投票所が不足したり、安全上の理由から投票時間が短縮された地域があった。また、一部地域では投票を阻止しようとしたウクライナ暫定政権側の部隊と交戦が起きたという。

 露メディアによると、ドネツク州の親露派幹部は開票結果の確定後、速やかに独自の国家機構や軍の整備に入る考えを示した。別の幹部は、暫定政権と「文明的な離婚」の交渉を始め、「全ての国家との対等な関係を築く」としている。