城崎温泉が「泊覧会」で魅力紹介 スナックツアーや干物作り体験 | 毎日のニュース

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 志賀直哉の小説『城の崎にて』で知られる城崎温泉(兵庫県豊岡市)が新たな試みを始めた。「城崎温泉泊覧会(城崎オンパク)」。温泉街を博覧会場に見立て、宿泊客を対象に廉価で短時間で楽しめるオプショナルツアーをそろえ、温泉だけではない城崎を体験してもらうという試みだ。9日からの開催を前に、どんな体験ができるのか、モニターツアーに同行した。(藤浦淳)

僧侶がおもてなし

 城崎の7つの外湯(そとゆ)の一つ、「地蔵湯」で待ち合わせる女性陣。そこへ、作務衣(さむえ)姿の僧侶が3人現れた。オプショナルツアーの中で女性限定の「三坊主がおもてなし 城崎スナックはしごツアー」の始まりだ。

 3人の僧侶の案内で、約2時間に3軒をはしごする。カウンターやボックス席では案内人が寺での生活を披露。「肉は食べるの?」「何時に起きるの?」。女性からの質問に笑顔も絶えない。3軒目では城崎唯一の元芸者、秀美さん(66)の三味線に一緒に耳を傾けた。

 城崎オンパクの発案者は、西日本各地の観光地や商業地での活性化・再生の実績を持つ「湯のまち城崎」取締役の古田篤司さん(43)。「城崎で今、一番少ないのが30代の女性客。グレードの高い温泉地ならではの夜遊びで、城崎の文化に触れてもらい、ファンになってほしい」と狙いを語る。