関東大震災激震の記録、ウィーンに オーストリア気象庁が保存 | 毎日のニュース

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 1923年の関東大震災の発生を世界にいち早く知らせたとされるウィーンのオーストリア気象庁に、当時の地震計の記録紙が残っていることが10日、分かった。振幅の大きな波形が描かれ、同気象庁は「約9千キロ離れたウィーンでも一目で激しいと分かる地震。当時の様子を伝える貴重な史料だ」としている。

 内閣府の資料によると、関東大震災は23年9月1日午前11時58分に発生。マグニチュード(M)7・9と推定され、約10万5千人が死亡した。オーストリア気象庁には地震発生から約12分後(オーストリア時間同日午前4時10分すぎ)に地震の初期微動(P波)が到達して地震計の針が振れ始め、その後、主要動のS波も記録されるなど、振幅の大きな波形が続いた。

 P波やS波など異なる地震波の到達時間のずれを基に震源地との距離を計算。同気象庁は「当時、既に日本は地震多発地帯として知られ、日本から伝わる地震波の波形も分かっていたため日本が震源地とすぐに分かったはず」としている。(共同)