都知事選結果、反映 エネ計画「現実見据え」 首相、原発再稼働前向き | 毎日のニュース

毎日のニュース

今日の出来事をニュース配信中!

 安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、政府が原発政策も含めて策定中のエネルギー基本計画について「現実を見据え、責任をもって実現可能かつバランスの取れたものを取りまとめる」と述べた。東京都知事選で脱原発を主張した候補が敗れたのを受け、原発再稼働に前向きな姿勢をにじませた発言とみられる。

                   ◇

 首相は、将来の電源構成に関して「新たなエネルギー基本計画を踏まえ、再生可能エネルギーの導入、原発再稼働の状況を見極め、できるだけ早くエネルギーのベストミックスの目標を設定する」と述べた。

 原発輸出も堅持する方針を示し、「相手国の意向や事情をしっかり踏まえ、制度整備や人材育成への支援も行う」と語った。

 集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しについて、政府の有識者懇談会が4月に報告を取りまとめる予定であることを踏まえ「結論を得たところで与党でしっかり議論する」と説明。その後の自衛隊法改正などを念頭に「実際にどう自衛隊が動くかは、その根拠法を改正しなければいけない」とも語った。

 北方領土問題に関しては、「日露両国の国民の交流、経済関係を深める中で北方四島の帰属問題を解決し、平和条約を締結するという最終的な結果を得る歴史的な使命を果たすべく全力を尽くす」と強調。その上で「両国の次官級協議を加速させた上で、最終的に首脳間で結論を出すことが求められる」と述べた。