【長谷川博の写・生】アホウドリ・羽ばたき練習 4月末になると、アホウドリのひなは綿毛を落とし、顔つきが一変して精悍(せいかん)な若者になる。いつもは地面に座っているが、風が吹いてくると立ち上がって、羽ばたきの練習をする。両足を踏ん張って、風を受けながら長い翼を盛んに振り、風がやむと、翼を畳んで座り込む。それを繰り返しながら、筋肉を鍛え、体重を減らして、初飛行に備える。 羽ばたきの練習をする巣立ち前のひなの表情は真剣そのものだ。もし、海に飛び立てなければ、鳥になれないからだ。