近年、エコロジカルな視点から注目されている江戸時代。人々の暮らしはいったいどんなものだったのか。その疑問を、地中に埋もれた近世遺跡によって解明する『事典 江戸の暮らしの考古学』(古泉弘編・3990円)が吉川弘文館から出版された。
近世都市として発展した江戸は、18世紀初頭には人口100万人を数えた。江戸城、大名屋敷、寺院、上下水道網、ゴミためといった発掘された遺構などにより、当時の多彩な生活を読み解く。考古学から江戸の暮らしを探っているのだが、解説がやさしく、読みやすい。巻末には関連史跡一覧も。