【アビジャン=桑原雄尚】コートジボワール訪問中の安倍晋三首相は10日夕(日本時間11日未明)、ワタラ大統領との首脳会談後の共同記者会見で、治安悪化が指摘されるサヘル地域(サハラ砂漠南縁部)のテロ対策支援などを念頭に「積極的平和主義の立場から、地域の国際社会の平和と安定にこれまで以上に寄与する」と表明した。
大統領は、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りについて「好ましい」と支持する考えを強調。さらに「アフリカの国が常任理事国になることも望ましい。紛争や平和への貢献ができる」とも語った。
首相は会見後、地域の経済統合に取り組む西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)に加盟するナイジェリアなど11カ国の首脳と懇談した。ECOWAS側はインフラ整備に向けた支援を要請。首相は「アフリカにとっての喫緊の課題だ。日本の支援策の枠組みを積極的に活用してほしい」と応じた。