伊豆大島(東京都大島町)の土石流災害で、町は9日、土砂と一緒に流され捜索現場で回収されたアルバムや貴金属などを島内の野増地域センターで陳列し、持ち主や家族への引き渡しを始めた。
回収品は、捜索に当たった自衛隊や警視庁、地元消防団などが現場から持ち帰った。これまでに泥だらけの写真や衣服、日用品が役場に次々と運び込まれ、その数は1万点を超えるとみられる。
町の住民課職員が中心になって、ぬれた写真を一枚一枚ドライヤーで乾かしたり、こびり付いた土をはけで払ったりしてきれいにした。職員は休日を返上。平日も通常業務を終えた後に作業し、夜遅くまで続いた日もあった。
浅沼しのぶ住民課長は「みんな思い出の品だと思う。持ち主に早く返したい」と話した。