猛烈な台風30号が8日、フィリピン中部のビサヤ地方に上陸、南シナ海に向け西に進んだ。災害当局によると、台風の影響による感電などで少なくとも3人が死亡、約75万人が避難した。
フィリピンの気象当局は「今年発生した台風で最大の強さ」だとして、厳重な警戒を呼び掛けた。日本の気象庁によると台風30号は一時、中心気圧895ヘクトパスカル、最大風速65メートル、最大瞬間風速90メートルと、強い竜巻並みの勢力となった。
マニラの日本大使館も在留邦人に警戒を促した。日本人に人気の観光地セブ島も一時、暴風域に入った。邦人の被害は確認されていない。
災害当局によると、高波や倒木、小規模な土砂崩れが相次ぎ、道路も各地で寸断された。停電も広範囲で続き、被害の確認に手間取っている。(共同)