大阪府摂津市 宮田一朗 83 無職
7つも年下だった女房が先に逝って、丸4年になる。子供を持たなかったので、文字通り独居老人。家事一切を1人でやっている。
何しろ「男子厨房(ちゅうぼう)に入らず」で育った昭和一桁生まれ。ご飯一つ炊くことも、掃除一つすることもなく育った人間で、苦労が始まった。しかし、人間、為(な)せば成るで、今では何とか恥ずかしくない程度には日常生活を送っている毎日だ。
家事は女の仕事、食べさせてやっているから当然と、何一つ、生前の女房を手助けしてやったことがなかった私。だが、自分で家事をやってみて、何と大変で大仕事なのだ、と今さらながら女の家事の重要さに気づいている。もっともっと家事の大事さを認めなければと、今さら遅いのだが、大いに後悔している日々である。
自炊にも慣れ、少しはらしい味がついているようになった、と自負できるようになった今日この頃である。