【バンダルスリブガワン=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)に日本、中国、韓国を加えたASEANプラス3の首脳会議が10日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開幕した。域内経済の見通しや、食糧やエネルギーの安全保障での協力推進を確認する。北朝鮮の非核化に向けた国連安全保障理事会の決議順守の必要性なども議論される見通しだ。
会議には安倍晋三首相と中国の李克強首相、韓国の朴槿恵大統領が出席。安倍首相は、ASEANプラス3が「東アジア協力での重要な協議の場だ」と述べた。拉致問題など、北朝鮮問題に対する日本の立場も説明する。中韓は、歴史や領土問題をめぐり日本との首脳会談を拒否しており、会議は3カ国の首脳が並ぶ機会となる。
一方、ASEANプラス3に米露など5カ国が加わる東アジア首脳会議も続いて開かれ、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が領有権を争う南シナ海問題や海洋安全保障が主要議題になる。
米国からはケリー国務長官が参加し、日本の安倍首相とともに、中国と周辺国の摩擦について議論が行われる見通しだ。