池永チャールストーマス容疑者から最近、ストーカー行為を受けていたとして、鈴木沙彩さんは事件当日の8日午前9時ごろ、両親と最寄りの警視庁三鷹署に相談に訪れていた。
再び起きたストーカー殺人。長崎県西海市や神奈川県逗子市などで相次いだ事件を教訓に、取り締まりを強化し、警察の迅速対応を促す改正ストーカー規制法が今月3日に施行されたばかりだった。同署は相談後、警告のため池永容疑者の携帯電話に3回電話したが、出なかったという。
警視庁生活安全総務課の山口寛峰課長は9日未明、記者団の取材に「100パーセント適正な対応だったといえる程の情報は持っていない。対応が十分だったかは、時間はかかるが事実確認をしていきたい」と説明。事件が起こる度に警察の対応の遅れが指摘されてきたが、その教訓は今回も生かされなかった可能性もある。