■高世麻央ら選抜メンバー13人
今年4月、東京で創立90周年記念公演「春のおどり」を成功させた女性だけのレビュー集団、OSK日本歌劇団が戻ってきた。“貴公子”の異名を持つ男役スター、高世麻央を中心とした選抜メンバー13人が、三越劇場(東京・日本橋)で毛色の異なるレビューを2本立てで見せている。
「4月の東京公演は完売御礼で、想像以上の手応えがありました。91年目に入り、OSKの新たな面を東京でお見せしたいです」
大阪が拠点のOSKだが、4月の東京公演以降、関西に遠征する関東ファンも付き、今が正念場。今公演第1部「ラルクアンシエル(仏語で虹の意。克美仁、光城ひろみ構成・演出・振付)」は、パリを舞台に泥棒(高世)が、女探偵(牧名ことり)と攻防を繰り広げるうち、恋に落ちるというストーリーレビューだ。
「コミカルな泥棒役はチャレンジ。キャンバスをダンスで彩って虹を描くつもりで、フレンチカンカンもパワフルにお見せします」
続く「ディスパージョン(英語できらめきの意。芹まちか構成・演出・振付)」は宝石をテーマにしたショー。「ダンスのOSK」らしいラインダンスも披露している。
存続が危ぶまれた時期も知るだけに、高世は「OSKのパワーに触れていただきたい。東京公演を定着させたいです」と強い気持ちで本番に臨んでいる。16日まで。問い合わせは三越劇場フリーダイヤル0120・03・9354。(飯塚友子)