日銀が10日発表した6月の国内企業物価指数(2010年平均=100、速報)は、前年同月比1.2%上昇の101.6となった。前年同月比でのプラスは3カ月連続。電気・ガス料金の値上げや食料品など円安による輸入価格の上昇が影響した。
輸出物価指数は円ベースで11.7%上昇する半面、ドルなどの契約通貨ベースでは2.2%下落した。契約通貨ベースでは、輸出が堅調に推移している自動車など輸送用機械や金属などの下落が目立ち、円安がそうした製品の価格競争力を高めている姿が確認できた。
輸入物価指数は円ベースで13.8%上昇し、8カ月連続で上がった。品目別では木材、食料品・飼料などが上昇した。小売価格への転嫁が一段と進む可能性もある。
企業物価指数は、国内の企業間で取引される商品の価格変動を示す統計で、主に出荷段階の価格を調査している。