2020年に米航空宇宙局(NASA)が打ち上げを計画する新たな火星無人探査車について、NASAの科学者チームは9日、火星に微生物などの生命が存在した証拠を探す一方、採取した岩石サンプルなどを保管する機能を持たせるべきだとの提言をまとめた。
30年代の実現を目指す有人火星飛行に備え、地表の環境がどの程度人体に有害かを調べる一方で、大気中の二酸化炭素(CO2)をロケットの燃料づくりに利用できないかどうかも探る。
新たな探査車は現在も火星で活動中の「キュリオシティー」をベースに開発。移動しながら岩石サンプルを分析し、生命活動の痕跡となる有機物が含まれていないか調べる。重要なサンプルが見つかった場合、将来地球に持ち帰ることに備えて保管する。
これとは別にNASAは火星の上層大気を調べる探査機や、火星の内部構造を調べる探査機を打ち上げる予定だ。(共同)