武者修行をしてきました。
もう半年も更新していなかったのですね、、、!
その間に1つの目標を達成してきました。
ミシュランの3つ星レストランの厨房で修行をすることがずっと夢でした。
リヨンの学校にいるときから、プレッシャーのある環境で、くたくたになるまで働いてみたいと思いつつ、言い訳しながら先延ばしにしてきました。年齢的にも今を逃したらもう先はない!と思い、ついに行ってきました。
ランスにあるラシエットシャンプノワーズというレストランに受け入れていただきました。
歴代フランス国王が戴冠式を行ってきた街で、とても治安が良く、生活に不安はなかったです。
寮に入ったので不便はだいぶありましたけど(笑)
レストランのあるホテルはルレエシャトーに入っている5つ星ホテルです。中で働いて思ったのは、全てが整理されていてぬかりがなく、パーフェクト。しかし、内部に入るとその環境を維持するメンバーになるわけなので朝の8時半から夜の12時過ぎまで、働き詰めでした。
写真は仕事が終わってから厨房をとったもの。
疲れているのに不思議と満たされていて、挑戦できることが毎晩幸せに思えていました。
毎朝ここから出勤。写真をみるたびに、懐かしくて胸の辺りがぎゅーっとする感じ。
生産者さんが食材を運んでくれるのも、スーシェフが怒っているのもここでした。
お菓子をつまみ食いしながら寮へ戻るのも、ハーブをとりに出かけるときも、いつもこの扉から。
厨房25人中、外国人は私を含めて3人。日本、ブラジル、スイス。
ネイティブだらけで、話についていけないことも多かったので、コミュニケーションに重きを置きました。
人見知りとか言っている場合じゃないと焦ったのはうまれてはじめて。
皆とコミュニケーションがスムーズになってきたら、
まかないにお好み焼きを作らせてもらえることになりました。
話したことのなかったサービスのメンバーから
ピザジャポネ、すごく美味しかったよ!
と声をかけてもらえたのが嬉しかったです。
厨房のメンバー以外にも、洗い場のメンバーと話す機会もありました。
下っ端の私は、営業前になると先輩に指示された調理器具を洗い場にとりにいかなければならないのですが、その単語がわからないときに、洗い場の人たちに、
「ガストロオーってこれで合ってる?」
「シノワピストンってこれ?」
と質問攻めにしまくっていたのです。
それがきっかけになって、仲良くなりました。
休日に公園を散歩をしながらこれまでの人生、これからのこと、たくさん話しました。
心の綺麗な人と一緒にいると、自分の心も洗われるような気持ちになります。
私の最終日には、厨房のメンバーが駐車場!にあつまってビールで「カンパイ!」
何が好きで何が嫌いだったかについて話しました
シェフがぶちぎれて鍋を投げたときはショックで眠れなかったこと
プチポワの皮むきの作業が本当にしんどかったこと(笑)
甲殻類の触覚でいつも手がボロボロになること
お風呂がない生活
朝食の女性が意地悪なこと
仕込み中にパティシエがお菓子をくれること
ビズをしながら厨房を走りまわること
みんながとにかく優しい
私の力がないので、ゴミはシェフドパルティやときにはスーシェフが持っていってくれたこと(笑)
フランスの文化を親切に教えてくれたこと・・・
あ〜数えだしたらどちらも、きりがないです。
帰国前になって部屋に戻ると、テーブルの上に本が置いてありました。
開くと厨房のメンバーからの寄せ書きが。
抱えきれないほどの宝物をもらったような気持ちです。
すべてにありがとうな時間でした。