エルグレコ展

先日、上野の東京都美術館で開催されているエルグレコ展に行って来ました。

無原罪の御宿りが初来日するとのことでどきどき。


この主題だと私はムリリョのものがパッと浮かびます。
なんというか、とてもかわいらしくてだいすきなの。


ムリリョのものに比べると、グレコの作品はなんだか漫画のよう。
宗教画家なのに漫画みたいなのって・・・というような印象でした。（そこがユニークで大好き）


いざ展覧会。驚いたのはクレタ島時代（グレコの出身地）の作品がきていたこと。
いかにもビザンチン！というかんじ。初期の作品は今まで見た事がなかったのでどきどき。
画家にせよ、作家にせよ、どんな人でも’その人らしい作風’になる前のもの、というのがとても気になるのです。どんなだったんだろう、とかどうもがいたのだろうとか、そんなことを考えます。

こんな美しい作品が！本当にグレコが描いたの！と驚き。
ため息ものです。今回の展覧会で優れた肖像画家でもあった、という側面を発見しました。



グレコの身体を縦にのばしたようなフォルムはミケランジェロから影響を受けた、と何かの書物で読んだことがあります。画像の中景左の男性はまさにミケランジェロの作品にほぼ同じようなものがあるとか。
しかしはじめに戻って無原罪の御宿り（最晩年）を見ると、そんなミケランジェロの影などは私には一切見えず。基礎があり、地が他者よりも秀でて、なお自分らしい道を進むと、その人らしい作風を確立するに至るのかなぁ。

これだけの大作をよく一気に集められたねぇ、と母と感動しました。
機会があればもう１度訪れたいです。
そして上野公園にスターバックスができたのですね：）こちらも嬉しい驚きでした：）