第1話  『あれは……』

 

いつもと変わらない帰り道。

だけど、『ざわざわ』する。 風の音? 違う、そんなことじゃない。

胸が…。胸が…。 『ざわざわ、ざわざわ』と音を立てるのだ。

何だろう…。

 

家についても変わらない。

とりあえずそのままいつもどおり寝てしまった。

 

朝、いつものように制服を着た。 赤いリボンを通したその時、また感じた。

よくわからないまま、気がついたら、いつもより早く学校についていた。

 

誰もいない校庭は広くて…。まぶしくキラキラ輝いて…。

 

『あ…。』

 

目に映った後ろ姿。

 

『………見つけたよ。』

 

そう、風の音とともに耳元で囁やかれた気がした。   

 

『何を…?  何が…?』

 

分からないけど、『見つけたんだ』

 

そのまま教室に行き、窓からもう一度校庭を見た。

 

自然と目が追っている者があった。

 

『あれは…誰?』

 

ふとつぶやいた。その言葉は『知りたい』と探し始めだしたんだ。