第8話 『ついに…』
全校集会の内容は、最近、学校周辺で、『不審者』がでるということで、
登校中、下校中は注意すること、目撃したら警察に通報すること、さらに地域の管轄をしているお巡りさんまで来ていた。
盛大な全校集会。変な空気が漂っている。
教室に戻ると、ざわざわ、がやがやと音をたてるように、一斉に皆があちこちで話し出す。
『はぁ~、屋上でも行こう』
別に一人くらいいなくても気づかれないし、こうしてひなたぼっこもいいものだ。
もうすぐ夏、この制服も夏服に変わる。ぽかぽかお昼寝したくなるような青空の下、後ろに気配を感じた。
『君だったんだね。ずっと、ずっと僕を見ていたのは。』
と声が聞こえた。
振り返っても、誰もいない。影もない。
だけど、空が曇ってきて、太陽を隠していく。
さっきまで青かった空が、だんだん白く薄暗く変わっていく。
『終わった。楽しかった。ありがとう』
そう思って、今日はもう帰ることにした。私の居場所はもうここにはないのだから。