あんでぃです。
笑うマトリョーシカ。
ドラマ化されますね。
これはつい最近テレビ東京でやってたキンプリの高橋海人主演ドラマ「95」の原作者、早見和真(はやみかずまさ)さんの小説が原作です。
これ、おもしろいです。
早見和真の本はいくつか読みましたがいいです。
このマトリョーシカはよくできてます。
内容はというと・・・
ドラマ内での俳優さんで説明すると、
政治家の櫻井翔とその秘書玉山鉄二。
この二人は高校時代のクラスメイトです。
玉山は櫻井から出生の秘密と将来の政治家への夢を語られます。
玉山も実は政治家への夢を持っていましたが、父親の犯罪歴からそれは難しいと思っていました。
そこに櫻井の告白です。
玉山は櫻井のブレーンとして彼を操つることにより(政治家にすることにより)自分の望みを実現しようと考えるのです。
数十年後、それは実現し櫻井は次期官房長官といわれるまで上り詰めます。
玉山は秘書を務めています。
そこへ新聞記者の水川あさみが櫻井の著書についての取材に現れました。
ただの文化部の記者の軽い取材と思ってた2人に衝撃が走ります。
水川が櫻井の大学時代の卒論について質問してきたのです。
卒論は、ヒトラーの黒幕、ブレーンと言われた「エリック・ヤン・ハヌッセン」を扱ったものでした。
ヒトラーの大げさな身振り手振りやしゃべり、それはハヌッセンがやらせていたと言われています。
次期官房長官とも言われる有力若手政治家がヒトラーに心酔していた、となればちょっとしたスキャンダルです。
はたして櫻井は玉山に操られているだけの無能な人間なのでしょうか。
また櫻井はなぜハヌッセンを卒論のテーマとしたのでしょうか。
おもしろそうでしょ。
ですがTBSのサイトを見ると、
水川あさみは櫻井の著書に関する取材で著書には一切現れない玉山鉄二の存在を知り、なぜ櫻井が玉山に触れないのか疑問に思っていたら同じくそれを探っていた彼女の父親が事故死する。
だって。
ええ、違うぞ。
原作には当然櫻井の著書に玉山のことは書かれています。
結構変えたかな・・・
原作での主人公というか一人称は玉山鉄二です。彼目線で物語は語られ、水川は所々出てくる感じ。
ドラマ化にあたり水川目線に変えて、原作に出てこない父親とか出したのもそういうものかと思うけど、
著書に玉山鉄二が出てこない?
それを疑問に思って調べて行く?
まさかエリック・ヤン・ハヌッセン消してる?
いやいや、これ消したらダメでしょ。
空っぽな櫻井を誰が操っているかというテーマにヒトラーとハヌッセンのエピソードは必要でしょ。
ちょっと心配。
ドラマ化映画化にあたり、原作を多少変えるのはありがちですが、
ありましたよね、
日テレが「セクシー田中さん」を結構変えて原作者が亡くなった件。
う~ん。
もちろんおもしろくなればいいんですが。
私が昨年読んだ本に「老害の人」というのがあります。
これNHKBSで今年の5月にドラマ化されたのですが、
残念でした。
原作だと憎らしい主人公が伊東四朗になって全然憎らしくない。
原作だと死んじゃう人がいてかわいそうだとなるのに、
死なない。
これ大きいです。
これきっかけに読者は有害老人側に傾くのに、カットですか。
ドラマは原作のあとのエピソードをかなり付けたして間延びした感じに。
原作しっかり描くだけで泣けて共感する感じだったのに・・・
たんなる「年寄りってそうだよねえ・・・」なドラマになってしまいました。
TBSは「笑うマトリョーシカ」をどう料理するのか。
不安と期待が半々です。
おまけ
このブログ、櫻井ファンの方が読むかもしれませんが、若手政治家役に櫻井翔、ピッタリです。
原作だと「無邪気で子供っぽい本音のわからない高校生」です。
家族ゲームとかの櫻井のキレっぷりよかったです。
二重人格役(厳密には違うけど)、いいのではないでしょうか。
櫻井の演技にも期待です!