いわきを彩る儒学者展
本日より7月30日まで開催中!!
安積国造神社内 安積艮斎記念館 午前9時30分から午後4時30分まで
入場料500円(掛け軸の漢詩の訓読・現代語訳を記した図録付)
入館受付は、安積国造神社社務所です。
いわきの儒学者の掛け軸や著作・資料等 約40点
大須賀筠軒(南宗画)画幅も必見!
県重要文化財の「安積艮斎門人帳」
安積艮斎『洋外紀略』『艮斎文略』『艮斎間話』『遊豆紀勝 東省続録』等
内藤露沾 俳句(短冊) 特別展示
江戸時代中期の俳人。磐城平藩主内藤義泰の次男。
ギャラリートーク 7月3日 午前11時 午後2時 緑川健氏
講演会 7月10日 午後5時30分 安藤智重
「いわきの儒学者たちと安積艮斎」
○ギャラリートークと講演会は、電話申し込みが必要です。
024-932ー1145番まで
いわきを彩る儒学者展 開催趣旨
幕末維新期、人々の行動原理の根本にあったのは儒学思想でした。安積艮斎は、儒学が最も輝いた時代に、その中心にいました。幕府儒官として外交を支え、昌平坂学問所教授として後世を担う人材を養成しました。
磐城平藩におきましても、儒学者たちは大活躍をしました。幕府の老中たる藩主安藤信正の政治顧問の役割をも果たしたのです。
とくに光彩を放ったいわきの儒学者を挙げますと、神林復所・室桜関(おうかん)・神林惺斎・大須賀筠軒(いんけん)・吉田景雲の五人であります。復所は艮斎の友人、復所の子息の惺斎・筠軒兄弟は艮斎の門人です。桜関は古賀侗庵(幕儒)、吉田景雲は塩谷宕陰(幕儒)に学んでいます。
安藤信正は、穏健路線をとって公武合体政策を推進しました。その政治理念を確乎たるものにしたのが、復所と桜関です。
維新後におきましては、筠軒は福島県令三島通庸の人権抑圧の専制政治に反発し、郡長を辞して、放浪の詩人・画家となりました。明治を代表する漢詩人と称します。
日本の近代教育の草創期には、たいてい儒学者が活躍しています。近世と近代の教育は、不即不離の関係にあります。惺斎は才気に溢れた逸材でしたが、志途中で没します。景雲は、まさにいわきの近代教育の始祖となりました。
いわきを彩った五人の儒学者、そして彼らに影響を与えた安積艮斎。その一次資料を展示して、儒学者たちの偉業を知っていただくための機会といたしました。