正解はいろいろ。 | 徒然に。

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 4年主体のゲームで、今の代では自分がコーチをやる中では初めて、ボール回し系のことを重視して入れてみました。

 「右からボールが来たら左へ」「左からボールが来たら右へ」です。

 私はどちらかというと、本質は「バックパスは展開」だと思いますが、同じような思想です。

 つまり、たとえば右サイドからボールがきたら、右サイドは突破できないということです。なので左から攻めようということになります。

 私がこのシンプルなアドバイスを盗ませていただいたのは、サッカー家庭教師の矢田部さんのコーチングです。

 

 

 けっこうこれをやるだけで、サッカーっぽくなります。

 ただ、私はやってみて、これは今の段階では最低限にしようと思いました。

 というのは、うちで一番うまい子のプレーがすごく見栄えがよくなったのです。パス良しドリブル良しになりました。

 ですが私はそれが不満でした。

 というのは、こういう判断的なことをやれば一瞬で彼はできるのだと思いました。

 いままでドリブル練習ばかりしてきたので、プレーキャンセルのときのボールタッチがとにかく細かいのです。

 ならばもっともっとドリブルで抜くことを突き詰めて、最後に申し訳ない程度にパスの要素を入れれば、彼はパスも含めてスケールの大きい選手になると思いました。

 

 矢田部さんは、サッカーの王道を行く指導をしていると思います。

 ただ、私が勝手に師事しているA監督は、↑矢田部さんとはまったく正反対のことを言います。

「強豪チームはハードワークだけど、俺は試合中何人相手を抜けたかカウントしている」

「ドリブルで1人抜ける子はセンターバックにする。そこから2人3人と抜いていかせる」

 そして、A監督のチームからは、ここ15年でユース世代の日本代表を2人も輩出しています。ほとんど都道府県大会に出れないチームからです。しかも恐るべきことに、近々3人目のユース年代日本代表が出る可能性があります。

 

 A監督が言うには「強豪がレベル高い環境で切磋琢磨しているときに、うちはドリブルで抜けるかどうかをやっている。その個人としての経験値の差があるのかもしれないね」と。

 確かに、試合に勝つために必死にプレーしている選手は尊いです。

 ですが、A監督のチームで素質ある子が毎試合「今日は何人抜けたかな!」とかで試合をしていてジュニアユースに上ったら、それは個人としては格上になるだろうなと思います。現にそうなっているように思います。

 そう考えると、小学時代に強度の高い試合をやることの重要性は、どこまであるのかなとは思います。

 「判断」とか言う前に、小学生では「ドリブルで抜けるか」「きれいな軌跡のボールを蹴れるか」「ボールをピタッと止められるか」が私は大事だと思うのです。

 対人動作で強度を高いことをやりたいならば、私は「鬼ごっこ」をやればいいと思っています。