アジアカップ、日本は残念ながらイランに敗れてベスト8敗退になりました。全体からしても今大会日本は3勝2敗という、振るわない成績に終わりました。
私としてはカタールワールドカップのときくらいから書いていたのですが「日本は今後ワールドカップ優勝を争うようになる、そのときのライバルはアジアになる」と思っています。
私の考えは現実化しつつあるようだと勝手に思っています。
今回内容的にも日本を上回った(と私は思っています)イランにしても、グループリーグから接戦続きで勝ち上がってきました。
アジアのレベルは飛躍的に上がっていると思います。
今世界最高峰のリーグはプレミアリーグですが、見ていて思うのが、たしかに見ていてめちゃくちゃレベルが高いだろうけども、アジア人的な良さが欠落したレベルの高さではないかということです。
具体的にはプレミアリーグはアジリティが低いように私には見えてしまうのです。
身体がゴツい選手たちがバチバチやりあっているのを見ると、アジア人がその中に入ってやるのは厳しいように思えてきます。
ですがたとえば久保建英がプレミアリーグでやっていたら、私はそのゴツい当たりを、アジリティでいとも簡単にかわせるような気がしています。
さらにボール扱いの拙さもあるような気がしています。
ブライトンは徹底したポゼッションで旋風を起こしています。
去年のブライトンの中盤、マクアリスターとカイセドは、人種関係なく特別な選手だと思うので、去年のブライトンは確かにすごかったと思います。
ただ今年のブライトンは、スーパーな選手はいないように思います。
そういった中では、ポゼッションチームなのにボール扱いが拙いように見えてしまうのです。
日本人の代表クラスの選手に全取っ替えしたら、今のブライトンのポゼッションより質が高いのではないかと勝手に思っています。
同じアジアで括られますが、東アジアとはまったく違った中東のアラブ系の選手たちは、実は欧州や南米系よりもサッカーの素質があるのではないかと勝手に思っています。
イランの選手たちは、黒人系選手顔負けの当たりの強さがありつつ、アジリティも東アジア系ほどではないですが、かなりあると思っています。
総合バランスでは、アラブ系の選手は最もサッカーに向いているのではないかなと勝手に思います。
近いうちに、世界最高レベルの選手はアラブ系から出てくると私は思っています。
アジリティが世界で最もあるのが、東アジア系だと思います。
日本の育成現場では、コーンドリブルなどを徹底的にやるチームが一定数あります。
私はそういう育成は日本に合っているのではないかと思っています。
ただ、私には懸念があり、サッカー少年(少女)が近年減り続けていることです。
母数が減れば、それだけ優秀な選手が出てきづらくなるのです。
サッカーがメディアに露出する機会が減ったということは大きいと思います。
さらに書けば、少年サッカー時代からあまりに急激な「階層化」が進んでいるのも大きいと思っています。
もちろん熱心で上手な子どもがより高いレベルを求めるのは、むしろ当たり前だと思っています。
ただ、それは一部でいいんじゃないかなというのが私の考えです。
というのは、少年サッカー指導経験があったり、現場を見たことがある親御さんはわかると思いますが、運動が苦手で、厳しく指導したらサッカーをやめてしまうような子は一定数いるのです。
もしそういう子に対して、サッカー熱をぶつけたらサッカーを嫌になって辞めてしまいます。ある強豪チームが、そうやって無言の圧力をかけて、ついていけない子どもを辞めさせるみたいな話を、私はしょっちゅう聞きます。
もちろんそれで競技力を保っていることに対しての批判は一切ないです。
ただ、すべてのチームがそうなってしまったら、結局サッカーがやせ細ってしまうのだと思います。
運動が苦手でも楽しく自由に小学でサッカーをやったら、中学ではサッカー部を選ばないかもしれませんが、きっと大人になってもサッカー愛好者でいてくれるでしょう。
結婚して子どもができたら、子どもに対して「一緒にJリーグ見に行ってみるか?」とか「サッカーやってみるか?サッカーっておもしろいぞ」ときっと言ってくれると思います。
そしてそういう人間を増やさないと、サッカー自体がどんどん貧しくなることは、考えた方がいいのではないでしょうか。
私の指導しているチームは「ゆるい雰囲気」です。
ですがブログでやたらマニアックなことを書いている通り、ある程度上達した子には徹底的に技術を教えます。
毎回書いていますが、弱小チーム3代延べ30人弱を卒業させて関東大学リーグキャプテン1人と副キャプテン1人を輩出しています。関東大学リーグはプロ一歩手前です。
関東リーグ所属クラブチームセレクション合格は2人です。
市内最弱だったこともある彼らがそこまでいったのは、私的にはそれなりの実績だと思っています。
そしてそういうことを書くのは、ここまでサッカーについて書く以上、妄想で書いているわけではないということを言いたいからです。ただ、その実績すら妄想だと言われればそうかもしれませんが、私を実際に知っている方は、私のブログ内容が嘘ではないことはわかってくれていると思います。
話がそれたかもしれませんが、結局はうちのチームの雰囲気はゆるいのです。
でもゆるいからといって、子どものサッカーレベルが伸びないではないのです。
そんな中で、私のなかでは本当に嬉しいことがありました。
去年の10月頃に、3年生の女の子が入団してきました。
運動がけっこう苦手で、結局リフティングは2回しかできませんでした。
それで転校することになりました。
1月いっぱいで辞めるということなのですが、2月になっても転校するまで練習に来たいと、お母さんが伺いにきました。
私は「もちろん来てください」と答えました。
それで今日土曜日引っ越し。
ですがその子はなんと!今日の夜引っ越しだから練習来れるから来たいということで、練習に来たのでした。お母さんが「本当に2月になったのにすいません」と言いながら。
サッカー面でいえば、私は運動が苦手な子のためにも「ドリブル重視」という面があるのです。
パス重視で練習すると、リフティング2回しかできない子は、練習に入りようがないのです。コンビネーションの練習をしようものなら、チームメイトから組むのを嫌がられて、居場所がなくなります。
それがコーンドリブルとか鬼ごっことかを中心にやると、その子なりのやり方で楽しめるのです。
たぶんその女の子が引越し先でサッカーをやることはないと思います。
その子の代は女の子が多く、結局「女子会」をしにうちの練習に来ていた面もありました(笑)。
ですがその女の子が、サッカーに対していい印象を持ってくれたのは自信を持って言えます。
20年後にその子が結婚して、わんぱくな男の子(女の子でもいいのですが)が生まれたら「サッカーやってみる?私小学生の頃サッカーやってたのよ、本当にサッカーおもしろいよ」と言ってくれると思うのです。
そうやってサッカー文化が紡がれていくと私は思っているのです。