キックについては、私はポイントが4つあると思っています。
1,軸足側に身体を乗せる。
2,蹴り足のつま先を外に向ける。
3,フォロースルーは軸足の外側に置く。
4,蹴り足を振り上げたとき、軸足側の腕を、斜め上方に上げる。
まず1です。
レアル・マドリーのバルベルデの↓画像を見ていただきたいと思います。
軸足の左足と地面が45度になっていて、上半身が直立しています。
さらに2です。
↓バルベルデの35秒を見ていただきたいと思います。
蹴り足のつま先が外側を向いています。
さらに3ですが、↑バルベルデの35秒のときの蹴り足は、軸足の外側に着地しています。
この1〜3で何が言えるのでしょうか。
蹴り足が円運動を描いているということです。
振り上げた足は左後方です。そして右前方に足は振り出されて、蹴ったあとは再び左側に着地しています。
ではなぜ、そういう軌跡になるのでしょうか。
解剖学的に、そうなるのが理想だからです。
足を振り上げるとき、使う筋肉は大臀筋です。
起始と停止を見れば、身体の中心から斜めについているのがわかるかと思います。
なので大殿筋を使って足を振り上げると、↑バルベルデの画像のように、斜め方向に足が振り上がります。
足が振り上がりますと大殿筋が収縮しますので、拮抗筋は伸びることになります。
キックの場合、大臀筋の拮抗筋は腸腰筋です。
そして伸びた筋肉は伸張反射という働きによって縮もうとします。
腸腰筋が縮むとどうなるのでしょうか。
↑腸腰筋の画像を見ればわかるように、斜め方向に足が振り出されます。
起始と停止を見ていただければわかるように、大臀筋と同じく、身体の中心から斜めになっているからです。
同じ理屈で、ボールを蹴ったあとは、蹴り足は軸足側にフォロースルーします。
このようにして、大臀筋と腸腰筋の働きがあると、その筋肉の起始と停止の位置の関係上、蹴り足は円運動のようになるのです。
4については、下半身と上半身は連動しているのです。
キック動作をよりスムーズにダイナミックにするためには、軸足側の腕をフォロースルーのときに上げて、蹴った瞬間に斜め下に戻すことが大事だと思います。
↓は元ブラジル代表でバロンドーラーのリバウドのキックです。
右腕がしっかりと左腰辺りまで下がっています。
実際の練習方法はどうでしょうか。
私は↓のプロキックコーチの教えが素晴らしいと思っていて、自分のチームでも実践しています。
少しでも参考になれば、嬉しく思います。