どうも、久津間です。
今日は日本刀趣味や勉強に役立つ名著を紹介しようと思います。
今回ご紹介するのは、現在一般的な五ヶ伝鑑定法を築いた本阿弥光遜氏の昭和17年発行の著書である「日本刀大観」です。
まずは「日本刀大観」の上巻から。
上巻は全2章に分かれており、
第1章では取扱方法、手入方法、各部の名称の紹介など、ごく基礎的な事から説明してあります。
第2章はまず日本刀大観以前に使われていた、各刀工の作風を詳細に覚え込む鑑定法を紹介します。そしてその鑑定法はとても綿密だが難解であり、日本刀全体を総合的,概括的に見るには不向きであることを指摘します。(p.75-79)
次に本阿弥家伝統の鑑定法を基礎に編み出した新鑑定法として、
姿と造込から製作年代を絞り込んだ後に大きく5つに分けた作風に当て嵌めて絞り込んでいく、現在使われている「五ヶ伝鑑定法」を紹介します。(p.79-83)
その後八つに分けた時代的変遷と大別した5つの作風を説明し、時代と作風の一覧表を示して終わりです。
下巻は古刀から昭和初期の現代刀に至るまでの各刀工の作風が時代と系統ごとに羅列してあり、「日本刀の掟と特徴」に比べて中心について長い説明がされ、写真と押形が多く用いられています。
日本刀大観は国立国会図書館デジタルコレクションで公開されていますので是非読んで見て下さい。
「五ヶ伝鑑定法」は語呂もよく一般に広く使われる程良く出来た鑑定法の為、逆に勘違いをして使われる事が非常に多いです。
上巻p.75-83だけでも読むと「五ヶ伝鑑定法」の発生から整理できますのでオススメです。
というわけで今回はここまで!
それではまた!!
久津間
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