メンタイキッド | 旭志織の波の数だけ抱きしめて・リターンズ

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千葉密着 発信型プロレス・2AW所属プロレスラー 旭志織のブログ

また1人、後輩が先にリングを降りる決断をした。

https://proresu-today.com/archives/244779/




大学時代に出会っためんたいキッドとは、もう30年近い付き合いになる。


実年齢は同じだし、何なら生年月日は彼の方が1日早いくらいなのだけど、1年浪人して入学してきた為に彼は私の後輩という立場だった。




入学後すぐに、私や若鷹ジェット信介と同じサークル(プロレス研究部)に入部してきた彼は、最初の新入生の挨拶で


「代々木で一浪してきました。顔もイチローに似てると言われるので『なんちゃってイチロー』略して『ナイチ』と呼んでください!」


とぶちかましたて大スベリした。


その日から彼とは学生時代はもちろん、プロレスラーになってからも多くの時間を共有することになる。




本人自らふんわりと公表しているが、彼は18年前に1度プロレスを辞めようとしたことがあって。


その時の「区切りのセレモニー」を観に行ったんだけど、セレモニー中にリング上で感極まった彼は、(当時被っていた)マスクを突然脱いでしまった。


ただ…想像してみて欲しい。


ただでさえシリアスな空気の中、あまり認知されていないマスクマンが唐突に自らマスクを脱ぎ、中からもっと知らない青年が出てきたわけだ。


あの日、会場にいたほとんどの人がリアクションに困っていた。




そこから九州プロレスで再始動し、リング内では多くの実績を、リング外ではたくさんの施設訪問や慰問活動を、それぞれ積み重ねてきたことは周知の通りだろう。


そして今回の引退宣言。


動画を見ると、会場からはたくさんの惜しむ声が飛んでいる。

ショックで泣いてしまった子供も多くいたらしい。


そんな反応の数々を見聞きすると、18年前のあの日の「困惑とざわつき」を知る身としてはグッときてしまう。


こんなにも壮大で見事な伏線回収はそうそうないんじゃなかろうか?




一時期は毎月のように彼と試合をしていたけれど、ここ数年はその機会がほぼなかった。


願わくば、最後にもうひと勝負!

福岡でも千葉でも、どこでもいいから企画したいところ。




あと海岸ジャンプ対決も決着をつけねば。


2018年、完敗


2019年、辛勝


2020年、ギックリ腰の為、不戦敗




とにもかくにも残り約1年間の現役生活。


悔いなく、何よりも怪我なく、駆け抜けてほしい。




あと最後にひとつ、誤解なきように伝えておきたいのは




今も昔も、彼はイチローに全く似てないということ。




では、ごきげんよう。