1993年の映画です。
主人公のバビーは35年間地下室で母親に軟禁されて育ちました。バビーは母親と肉体関係を持たされています。母親が外出するときはテーブルに座らされトイレも行けません。母親はガスマスクを着けて出かけます。外には毒ガスが充満していると嘘をついているのです。
ある時初対面の父親が地下室にやってきます。いろいろあってバビーは母と父の二人をラップで窒息死させ、地上に飛び出します。
地上に出たバビーは様々な出会いをします。ある時は放り出され、ある時は自ら離れます。バビーには一度聞いたセリフを完璧に諳んじる特技があり、これが劇中笑いをもたらします。
重度身障者の養護施設で暮らすことになったバビーは、ロックバンドの一員としても活躍することになります。自らの半生を歌詞に載せて聴衆に送るのです・・。
大変おもしろい映画でした。30年前の映画ですが現代社会の問題や病理を鋭く提示しているのです。毒親・障がい者・公害・ルッキズム・人種差別・・。舞台はオーストラリアらしいですが現代のどの地域でも共感を得られると思いました。
2024年通算48本目