日本舞踊教室。
着いた瞬間から、背筋が伸び心がスッとする。
座って、襖を開け手をついてご挨拶。
今の日本では、こんな動きしませんよね?
この場だけでもいいんです。
私だって普段は洋服で普通の生活です。
(いつも着物のイメージがあるらしく、洋服で会うとビックリされる時もありますが仕事や稽古以外は洋服です)
こんな稽古日を定期的に迎えていると、この動きも自分の物になります。
先日の麻春会稽古
「丁寧な動き」
の話になりました。
普段、丁寧に動こう!なんてあまり気にしませんよね?
日本舞踊をやると所作が綺麗になると言われています。
所作が美しくて損する事はないですよね?
ジムにもいるんですよ
全ての作業に音を立てる方。
時にはビクッとするぐらい。
人に何かが当たっているわけでは無いのですが・・
雑だなぁ〜
って感じます。
踊りのお稽古中、「もっと丁寧に動いて!」って言うとみんな必ず・・
ゆっくりになる
いやいや、そうじゃなくて
今度は「音を無視しないで!」と続きます。
丁寧な動きにスピードは関係ないんです。
その流れで
「先生はお稽古曲に影響受ける事ないですか?」
「ん?」
「普段の生活が女方の時は女っぽく、立役の時は男っぽくなっちゃうような気がします」
「ほぉ〜、なり切ってるってことね」
「そうみたいです」
「悪いことじゃないけどね」
私は常にニュートラル。
じゃないと、1日に色っぽくなったり、可愛くなったり、カッコよくなったり、粋になったり、滑稽になったりできないでしょ?
「出」の場所に行き、音がかかったらスイッチが入るよ。
日本舞踊はその役になりきり、心情を身体で表現します。
その場でパチン!と変わる事も大事。
1曲の中で、女〜男〜女に変わる事もあります。
見た目には、足の向きや腰の位置などが変わるんですが1番大事なのは「心」を変えること。
色っぽい格好を取り、振り返ったら男になる!
最高に楽しいですよ
普段の生活で、違う人物になりきるってないでしょ?
病み付きになりますよ
誰だって変身願望があるだろうし、自分の魅力の再発見にもなるかも!
そして、役者さんに必要な芸だとわかりますよね?
台詞がない時の立ち居振る舞い。
首の角度だけで、心情を表せるんです。
この芸があれば
今日は自分の稽古日!
義太夫「禿」の稽古です。
「子役」です!
私が常にニュートラルでいなきゃならない理由はわかって頂けますよね