イベントの打ち上げ第二弾

 

前回不参加の方が二人いましたので

 

再び無庵さんへうかがうことに

 

今回で全員参加です照れ

(小さな子供さんがいらっしゃるお人方は夜なので、でられず)

(前回参加してくれています)

 

 

夜咄懐石

 

ということで

18:00から

 

秋分の前日

 

17:50

の森町の空

もうすぐ日が暮れます

 

 

柿の実も色づいてきていました

 

この日はまだ

少々暑かったのです

 

 

茶友のYさんはきちんと襌

生徒さんには浴衣で大丈夫ですよとお伝えし

私も透け感が抑えられた夏着物で伺いました

 

 

色目を押さえれば

浴衣も夏着物も着られます

 

 

腰掛待合には煙草盆も

 

今日は懐石料理をいただきに来ただけですが

 

もう茶味満載でうれしいです

 

 

 

「ごめんくださーい」

 

 

 

 

囲炉裏周りで

 

 

汲み出しをいただきながら

 

 

 

かまど飯が炊けるのを待ちます

 

無庵さんのご主人がかまど飯を炊いてくださるところから

もう始まっています

 

薪で火を自在に操りながら

飯を炊き上げる

 

今どきの人にはなかなかできないことです

 

茶釜の火をコントロールするのが

お上手のはずだ!!

 

と思いながら

 

部屋の中は薄暗く

(写真は性能の良いスマホ・カメラでの撮影ですから明るく見えますが)

 

 

私の後ろに見えるのは

行李です

 

ここに荷物を入れておきます

 

 

ご飯が炊ける

いい香りがしてきました

 

 

このタイミングで

「どうぞ広間へ」

と案内があります

 

 

 

 

やっぱり

このお軸がぴったりですね

 

生徒さんが読んでいます

 

 

掬水月在手

楷書に治すとこう上差し

 

 

 

里芋もお供えされています

 

農民だった日本人のお月見には

収穫の感謝も含まれているんでしょう

 

 

旧暦8月15日の

十五夜

芋名月

 

とも呼ばれています

 

ちなみに

旧暦9月13日の

十三夜

栗名月

 

 

 

行灯

をおいてくださっているので

なんとかお軸も拝見できますが

 

 

あとは

 

短檠 (たんけい)

和蝋燭2本

 

のみの灯りです

 

 

皆さんの声も

何故か小声になってしまう雰囲気です

 

 

開けてくださっている窓からは

 

虫の音

 

 

 

贅沢な空間です

 

 

 

御膳に

 

炊きたての竈飯

焼き栗と小豆の味噌汁

(辛子が栗に乗っているので注意してお召し上がりくださいとのこと)

できたての胡麻豆腐

 

 

いただきましょう!

 

私はこの日何も食べておらず

お腹がすいておりまして

 

ほんのひとすくいの飯は

あっという間に食べ終わり・・・

 

 

梅ジュースの炭酸割り

お酒の代わりにでてきます

 

冷たくて美味しいです

 

 

半東さんの奥様が

一人ひとりについでくださいます

 

 

本当に茶事の懐石のようにいただくことができ

生徒さんには

茶事懐石の実践練習となります

(それを意識して今回は私が正客席へ座らせていただきました)

 

ありがたいことです

 

煮物椀は

百合根饅頭(満月)

松茸

菊花がちらされています

 

昆布などの精進出汁の美味しいことといったら

言葉にできません

 

 

汁替え

 

もあり

 

飯次にご飯がよそわれてだされ

 

焼き物

 

和え物とつづきます

冷たい和え物は

無花果と湯葉といんげんのごまクリーム和え

「白井さんが無花果お好きだと聞いておりますので」

と言って出していただきました

 

(朝茶事にうかがったときに感激した旨おつたえしたのです)

 

 

 

小吸物

には

青山椒の味

 

暗いのでろうそくの明かりによって器の中を覗きます

見てもわからず

食べたらピリッとそしてジワーと美味しい辛味をかんじます

 

 

口の中がさっぱり

 

 

八寸

 

 

梅ジュース

 

盃事もしてくださって

 

湯桶と香の物

 

でおしまい

 

 

 

 

 

ご飯はおいしいので

普段の2日分位食べられてしまいました

 

お菓子は

 

銘々皿にて

 

栗きんとん

 

銘々皿でも懐紙にとっていただきますよ

(こんな練習をさせていただけます)

 

 

 

 

 

トイレをお借りしようと廊下へ出ると

ここにも行灯

 

 

 

つづいて

小間

にて

薄茶を点てていただきます

 

 

一番若い生徒さんに

お正客をおねがいしました

 

嫌がらずに「勉強ですから」

と受けてくださる心意気が嬉しいではないですかウインク

 

 

席入り

 

 

床には

花の代わりに

 

「払子」

 

生徒さん「何ですかこれは?」

と興味津々

 

 

お正客様、あとで

無庵さんに聞いて下さいね

 

 

 

風炉は鉄にかわっています

前瓦は赤

 

敷瓦も織部

 

 

秋らしい道具にかわっていました

 

 

俵形の和三盆

 

 

そして無庵さんの男点前

先日勉強したばかりなので

復習になりますお願い

 

 

 

 

お正客のお茶がでました

 

美味しく頂戴し

 

「この茶盌は何でしょうか?」

Mさんがおたづねします

 

「上から見たら何の形ですか?」

と無庵さん

 

「えーーと俵ですかねー」

 

「高台も見て下さい」

 

「あ!四角ですねー」

 

「枡を表してるんですよ」

 

「はあ・・・」

 

 

若い人はお米を枡で計ることを知らないのです

 

案山子だって知らないかも

 

 

お茶に使われる意匠でも

本物を生活の中で見ることが減っているから

若い人にはそこから伝えなくちゃいけないのですよ

 

 

とのこと

 

広間のお軸についてのおたづね

 

 

そして

 

小間の床についてのおたづね

 

 

ここでも「払子」についての無庵さんの説明を

興味深く聞きながら

はじめての夜咄に感動されていました

 

 

 

 

4名に点ててくださる亭主に

どのタイミングで

 

話しかければ良いのか

 

ここが難しかったそうです

 

 

でも若くて興味津々の方がおたづねしたほうが

亭主もうれしいとおもいます

 

 

ここで私が正客に座ったら

 

無庵さんの説明も違っていたのでは?

 

この日は無庵さんはとても噛み砕いて説明されていたように感じました

 

 

 

自らお正客をやって

自分の課題を見つけられたMさんに

これからも期待しています

 

 

すっかり暗くなった帰り道

 

 

提灯で駐車場までお見送り

 

この森町 無庵さんのある環境だからこそ

 

真っ暗な夜咄が体験できました

 

虫の声が響いています