5月

師匠のところでも

気持ちを新たに 風炉 のお稽古です

 

師匠のご自宅のまわりの田んぼには

水がはられ

田植えが終わっていました

 

鳴く鳥たちの声も、四月とは別

 

この日は

シギが盛んに鳴いていました

 

玄関の掛物は

 

菖蒲と蓬

 

 

広間では

「薫風自南来」

お軸が迎えてくださいました

 

まずはこの短い時期にしかお目にかかれない

 

土風炉 の 炭点前

から

お稽古していただきます

 

 

 

水屋で炭を組みます

 

風炉なので火箸が替わっています

 

桑柄(持ち手が桑の木)から

 

下矢印

 

美津火箸(金属製で針を巨大にした形)へ

 

美津=針

のことで

上の方に穴が空いていて

針の形に似ているから

美津火箸

というんだそうです

 

 

 

 

火箸がかわったことによって

炭の組み方が変化したっけ???

 

滝汗

忘れてます

 

炭は全体的に小ぶりに変わり

ちっちゃい

かわいいチュー

 

炭の組み方は

炉のときと同じですが

鐶付

の位置がかわりました!

 

 

炉のときは

桑柄(木)の部分に掛けました

風炉の場合は炭斗の中、自分の方に、綴じ目を上にして

置きます

(外から鐶付は見えなくなります)

 

なんで???

とちらっと思ったのを師匠はお見通しキョロキョロ

 

金属どうしだとガチャガチャうるさいでしょ

 

とサラッと一言

 

そしてお互いに擦れて痛む

こともあるんだろうなウインク

 

とわかりました

 

 

 

 

土風炉

には

 

鱗灰

 

 

をまいてあります

 

 

遠山につくった灰型

その上に

一面に鱗灰を置いていく

のだそうです

 

 

大変な苦労ですねガーン

 

まず遠山に灰型を作るのが難しい

さらに

鱗灰を作るのが難しく面倒

 

土風炉は金属ではなく

焼いた土で作った風炉に漆を塗っているものです

とっても

痛みやすい

 

丁寧に扱わないといけないびっくりマーク

(我が家にはないです)

 

 

土風炉の炭点前のときには

鱗灰を点前座で作り

灰型のうえに置きます

撒いたら駄目

ただの灰に戻ってしまうから

置く

のです

 

 

ですから小さめの灰器と灰匙を持ち出します

 

 

この灰が超極上品

 

落ち着いた黄粉色

さわると

ファンデーションのようです

それほサラサラで微粒子ということですねびっくりびっくりびっくりびっくり

 

もちろん手作りです

 

灰を使い

洗い

ふるい

さらに乳鉢でする

 

もともとの灰がきれいでないと

(不純物がないこともふくむ)

この灰は作れません

 

 

その灰を灰匙で平らにならし

表面を剥がすようにさじですくっていくと

鱗のようなかたちに

灰が剥がれてきます

 

 

こちらの画像は茶友の無庵さんの鱗灰の様子をお借りしました

こんなふうにとれたものが

鱗灰

 

 

 

 

すくい取る技術ではなく

この灰を作る技術が問われる

 

土風炉

炭点前

 

 

師匠の灰でやるのだから

楽勝

 

しかし

このような灰をいつかは作るんだ

 

という密かな目標ができた日でもありました

 

 

土風炉の炭点前では

これだけ美しく鱗灰を撒いたのに

火間から見える部分に

さじでニッコリマークのような

筋をつけてわざと汚します

 

お客さま、あなたのためだけにこの灰型を用意したのです

 

あなたに見ていただけたので

こうして汚し、使い回さないようにしますよ

 

というパフォーマンスらしい

 

 

茶道

面白みはこのようなところにあるんだよなーーーー

 

と感激でした

 

改めて

重要性を感じました

 

 

 

最後帛紗を畳んで土風炉の左右の銅を拭きます

 

塗りですから

そして

細かい灰がとれるようにと

 

そして

帛紗は「パンッ」と塵うち

こうすればこまかい灰も帛紗から落ちますね!

 

 

灰が大事

 

ここを実感を伴って教えていただけたことが

一番の収穫です

師匠ありがとうございました