土曜日の夜 帰省

 

翌日は雨

外に出たら、もわ~んと暖かかった

 

カレンダーをみると

雨水(うすい)

 

暖かくなり雪ではなく雨が降るようになるころです

 

 

2月1日

母の誕生日でした

その前の週まで帰省していたので

誕生日の週は妹夫婦が帰省してくれ

私たちは行きませんでした

 

そして先週末帰省

 

父の具合も良くなりましたが

心配なので毎晩電話しています

私達が行くというと喜んで待っていてくれました

 

今回は

お茶を点てて誕生日のお祝いとしようと思いました

母は

お茶をちょっと習ったことがあるので

興味を持ってくれます

 

10年ほど前の誕生日には

簡単な懐石もつくり

手あぶりに灰を入れていって

炭を熾して薄茶を点ててお祝いしたことがあります

とても喜んでくれました

 

だから

 

盆略では面白くないだろうな~?

でも

手あぶりに灰を入れたり炭を持っていくのも手間がかかりすぎる

びっくりマーク

 

切合の風炉釜に

電熱器を入れればいいや!!

 

火を近づけるために

中置き

の位置でお点前をすることにしました

決まりからは外れまくっていますが

お茶の様子を見て楽しんでもらえればいいや

と思いました

 

そうときまれば準備はすすみます

 

軸「瑞雲」

風炉先屏風 の代わりにちいさな衝立を探しましたが見当たらず爆笑

 流水の模様の赤の舞扇を

扇立てに入れることにしました

 

鉄切合風炉釜は、父の妹である叔母にいただいもの

釜には松竹地紋でおめでたいものです

小さめなので運んでいくにはとても便利です

そして

初使い飛び出すハート

鉄の風炉なので織部敷瓦を持って

 

細水指は秋草が描かれたり、寂びていたりするとよくないなー笑ううさぎ

あ!

青磁の狂言袴の細水指があるじゃん!

 

茶入も小ぶりの利休梅緞子に入ったもの

茶盌は萩焼の井戸茶盌 大野瑞峯作

いただいたもので

あ!こんな茶盌があったじゃん笑

と持ちます

 

棗は沈金松葉、地紋が赤のものでおめでたい感じ

薄茶用の茶盌は

赤楽の筒茶碗

スウェーデンから持ち帰った黒に白と翠の釉薬がたれている銘「極光」

にしました

筒茶碗など見たことないだろうな~と思い・・・

 

茶杓はお稽古用

茶巾と茶筅

建水と竹の蓋置と柄杓

 

主菓子を入れる菓子器

黒文字

干菓子盆

 

お抹茶は濃茶と薄茶

 

10年ほど前のときにはお抹茶を忘れていき

母の友人にいただきに行きました泣くうさぎ

 

籠と袋につめてじゅんびOK

帛紗と出帛紗と懐紙

を忘れてた!

 

 

 

蓋置は

父に切ってもらったものを持って行きました

 

 

上生菓子

浜松から買っていけなかったので

当日

実家の近くのお菓子屋に行きました

しかし田舎の菓子屋さん

上生菓子はなく・・・

 

桜餅をとりあえず購入

そのあと

隣のスーパーへいくと

6個はいって550円!

 

いいじゃんこれでニコニコ

「松月」という和菓子屋さんのものでした

「鶴」

 

まずはお菓子を懐紙に取って

食べてね!

 

足が悪いので母には椅子

父には座布団

 

座卓にて召し上がってもらいます

 

「お菓子を食べてお待ち下さい」

 

といって一旦次の間にさがりました

 

普段は上生菓子を食べる機会がないようなので

母「こんなにおいしいお菓子が、あそこのスーパーにあるんだねー」

と喜んでくれました

よかった♥

田舎は安くておいしいものがあります

 

軸はお祝いなのでこれ

我が家とは違い

実家は

広い座敷がある田舎の家

ふすまを取り払うと3部屋続きの座敷となります

床の間がある一番上座の部屋に

点前座をつくります

 

実家の座敷の八畳の畳は上記のようになっています

 

上記の赤い部分を点前座にしました

畳の縁にかからないようにしました

畳の目が縦になるのは仕方ないですから目をつぶりますショボーン

こんな感じ

 

今ブログを書いていて間違いに気が付きました魂が抜ける

風炉って久しぶりなのでそれも中置きはなかなかしない

ので

(いいわけ)

間違えました!

ガーン

でも

これも自分への戒めでそのまま載せます

恥をかいて覚えますワ

 

茶入の位置は

本来水指があるところの前

水指も置いておきます

 

 

まずはお濃茶

 

お濃茶は薄茶とは違うんだよ

と説明しながら茶杓で六杓掬って入れるのを見て

母「そんなに入れるの!二人ですよ」

とびっくりしています

 

濃いから濃茶

だからいいの!

 

湯をすくうとき

母「柄杓が大きいねー!」

そう

炉用の柄杓を持って来てしまっていたので

釜の口にたいして合がとても大きく見えます

 

その話もしながら

 

湯をちょと入れて

釜に戻すと・・・

母「え!そんなに少ないお湯でいいの?」

 

そう、濃茶は練るから

少ない湯で艶が出るまで練るんだよ!

とこたえます

 

椅子に座る母の席からは茶盌の中が見えるようで

母「つやつやしてきた!」

と面白がってみています

 

 

なんと母も初めての濃茶!

指輪をしちゃダメなこと

茶盌にカチっと音がしたから気がついたようです

 

母「よそでお茶いただくときは外さなきゃてへぺろ

と言っていました

 

 

一口飲んで

お服加減をたずねると

母「これはまたおいしいお味で!

お菓子よりおいしいねー」

という感想でした

 

飲み口を懐紙で拭いてもらうにも

勝手がわからないとうまく出来ないんだなーと思いました

 

次は父の番

 

父「おんなじようにやればいいんだな?」

そうそう

 

 

お茶の心得はない父ですが

ちゃんとして見えます

 

昔の人は和の空間で生活してきているから

日常生活の所作が

そのままお茶席での所作になるのだと思いました

初めてのお濃茶はどう?

 

父「こりゃーまた、言葉にできん味だなー。

最初は渋いかと思ったが、甘くなって、でも旨いというのとは違う・・・」

 

なるほど~

 

お茶を習っていない人の感想はとても興味深いチュー

 

懐紙で飲み口を拭いています

 

あまりに茶盌に残ったお茶がたくさんに見えたので

母が「これにお湯入れて飲みたい」

と言いました

お濃茶あるあるですてへぺろ

 

じゃ入れてみるよ!

 

見た目は美味しそうなお薄風

しかし

母「やっぱりぜんぜん違うねー美味しくない」

父「こりゃ、味がない。旨くないわ!」

ゲロー

(吐き出してはいませんが・・・)

「俺はいらない」と断る父に

ちょっと飲んでみてといってすすめた結果です

ごめんね

爆  笑

 

母に

茶盌は萩焼だと話す

萩焼きの高台に切れ目をいれる話をしてくれました

これには切れ目がないね~?

藩の御用窯だったから庶民の器には切れ目を入れるけれど

抹茶用の茶盌はお殿様用だからきれめがないんじゃないかな?

(高台への切れ目には諸説あり)

と話すと

父が「誰が藩主だった?」

というので

私「わからない」

とこたえると

せっせとスマホで調べて

「毛利の領地だった!

一つ賢くなった!」

と言いました

 

90歳です!

すごい父ですワ!

 

 

お点前をすすめる私に

父「誰がそういうことを教えてくれれるんだ?」

私「お茶の先生」

父「どこまで習いに行ってるんだ?」

私「前は東京。今は豊川」

父「ふーん、そりゃけっこう」

 

お茶に対して

高尚なものとか敷居が高いもの

という感覚がなく自然に振る舞える父がすごいと思いました

 

続いて

お薄

 

霜ばしら

桜餅(関東風ですね)

 

風炉で筒茶碗

全くありえない組み合わせだとは思いましたが

やってみました

 

母「初めて見る形だけどなに?」

私「筒茶碗、といって寒い時期に温かいお茶を出すための形」

母「ふーん」

私「楽焼だから温まりにくく冷めにくいの」

 

父には

スウェーデンで購入した筒茶碗っぽく見えるもので

持つなり

父「こりゃ、熱い!これは磁器か?」

 

多分磁器の種類に分類されると思います

よくわかりました

 

抹茶用の茶碗として作られていないからねー

という話になりました

 

そして

もう一服いかがですか?

の問いかけに

母「けっこうです」

父「十二分に頂戴しました」

との答え!

 

お父さんすごいじゃん!

本当は「十分頂戴しました」

だけどね!

 

と父を褒めると

母「昔の人は違うねー。私は若いから。ハハハ爆  笑

だって

 

でも父は

終いや拝見までは興味ないらしく

あちこち歩きだして

それも面白かったです

 

母が喜んでくれて

本当に嬉しかったです

 

父が調子を崩してちょうど1ヶ月

今元気でいてくれることに安堵

又くるからねー

と言って帰路につきました

151号線

まだ雪が残っていますが

もうすぐ春がきますね