十日茶会
で
説明できなかった
凡鳥棗
調べました!
これです
利休の孫千宗旦の門弟(宗旦四天王の一人)・藤村庸軒の好み
貞享四年 [一六七八年 丁卯(ひのとう)]
と
元禄一二年[一六九九年 己卯(つちのとう)]
の二回
初代 中村宗哲
により制作されています
2つともう卯年に制作されているので
庸軒の干支が卯?と思って調べましたが違いました
偶然?
でも今年
癸卯(みずのとう)にこの凡鳥棗を調べたのは
偶然ですが意味を感じます
利休形黒大棗
五郎塗(塗師羽田五郎からきた呼び名で
刷毛目のたった薄手の漆塗)とし
蓋上に凡鳥桐の蒔絵がある
凡鳥(ぼんちょう)
は
鳳(おおとり)
のこと
2つの漢字を合わせて1つの漢字として読みます
このような例は
木公 →松 は軸などでよく見ます
木毎 →梅 は紀友則の和歌
雪降れば木梅(きごと)に花ぞ咲きにける いづれを梅とわきて折らまし
山風 →嵐 は文屋康秀の和歌
吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風(やまかぜ)を嵐といふらむ
パッと思いついたもの
言葉遊び?
凡鳥と言うのは平凡な鳥のことで
ありふれた鳥、転じて凡人のこと
以下の文にもう
鳳と言うのは鳳凰のことで
中国の伝説上の霊鳥で徳の高い君子が位につくときに現れる瑞鳥
です
桐(梧桐=あおぎり)の木に宿るとされていて
桐と鳳凰
の組み合わせはよく見られます
花札でもおなじみ
(私の実家では正月親族で花札であそびます)
俳諧・本朝文選(1706)三「鳳凰の威をふるはむよりは、凡鳥の嘲りなからん事をよろこぶ」
〔陳琳‐為曹洪与魏文帝書〕
とあります
以上のことから
鳳をあわわすのに漢字を分けて
凡鳥
とわざとへりくだった言い方をしたのかと思いました
大棗は本当に大きく
マックのホットコーヒーのSサイズくらい
の大きさがあります
(今のブログをマクドナルドでかいてるのです)
これで凡鳥棗
覚えられました
(たぶん