<私が初デートから2週間で婚約→結婚するまで>
その1:出会い
その2:初対面
その3:空白の半年
その4:迷走
その5:再会←今ここ
<2012年1月28日>
この日はエリの29歳の誕生日パーティーであった。私は別の飲み会のあとに参戦した。そして彼を見つけた。(ここまで完全にデジャヴ)
私「あら、彼くんきてたんだ~。久しぶり~!!!」
彼「お久しぶりです」(※無表情)
今回はあまり酔っていなかった。そして私は1年前に会った時よりも、彼のことを少しは認識していた。
なぜかというと、この再会の少し前に、私は偶然彼のFBを目にしたのだ。その内容がなかなかエッジィで、それを覚えていたのである。
そんなわけで二人で雑談をしていたのだが、そこにケンという男が登場する。
彼もまた私の長年の友人であり、パーティーの主催者だった。
ケンは26歳のときにカナダで起業し、現在は常に世界一周を
しながら働いてるという、なかなか濃い男性である。
そのケンは、私と彼を見て唐突に
「お前らいけるんちゃう?合いそうやん?」(※神戸出身)
などと言い出した。
私は、初めて会った「許容範囲」の男性は、必ず誘って二人で飲みに行く。
(いいなと思った男性ではなくて、許容範囲。つまり割と全員)
なぜなら、私の「理想の男性リスト」は、初対面でもわかる「ステータス」的な項目が非常に少なく、主に内面要素ばかりなのである。なので二人で会ってみないことには、合うも合わないも全くもって不明なのだ。だから彼ともモチのロン、飲みに行こうと考えていた。
というわけで、私はこのビッグウェーブに乗ることにした。
私「やっぱそう思う?私もそう思ってたの~」
私「ねぇ彼くん、今度二人で飲みに行こ~^^」
私はそう言って、すかさず彼を誘った。
彼「いいですよ」(※無表情)
というわけで
「いつにする?もう日時決めよう」
「場所は?じゃあ新宿ね」
「じゃあ18時にね」
と畳み掛け、その1週間後の土曜日に早速デートの約束を取り付けた。
ここまではいかんせん前のめりな空気があるにせよ、普通の流れである。
彼はお世辞にも特に乗り気には見えなかったが、そんなことは関係ない。
この時すでに、私は彼を落とす気満々だった。とはいっても、彼のことを好きになったわけではない。気が合いそうだと思ったわけでもない。ただ私の手駒の1つに加えようと思っただけである。
そして夜も更け、多分1:00を回ったくらいだろうか。
帰るのが面倒になった私は
「今日一緒に帰ろう。というか家行っていい?」
と彼に聞いてみた。
私は男女問わず、すぐ人の家に泊まろうとする。あるいは泊めようとする。割とさみしがり屋さんなのである。
彼は特に驚いた風でもなく、喜ぶでもなく、相変わらず無表情に
「いいですよ」と答えた。
というわけで、私は彼と一緒にタクシーに乗り込み、彼の家に行った。
ここで下世話なあなたは、「それってつまりそういうことですよね!?」
と聞きたくなることだろう。
でも私は残念ながら、その期待に応えることはできない。
私はこの日、何も起こらないことを知っていた。
この日に限らず、私は今までデートをしている相手の家に行って、うっかりそういう雰囲気になったことはない。
昔SPA!の特集で読んだことがあるのだが、女性がパートナー以外の男性とセッ クスをした理由のうち、70%は「なんとなく」であるそうだ。実際、女友達に話を聞いても、だいたいそんな感じである。
しかし私にはこれは、とてもではないが信じられない。私はすると決めたらするし、しないと思ったらしない。絶対に揺らがない。なので、男性と二人っきりでいても、なんとなくそんな雰囲気になることはないし、豹変した男性に襲われたこともない。
たまたまラッキーだったわけではない。豹変するタイプかどうかくらい、すぐにわかる。そういう人の家にはもちろん泊まらない。
さらに私は、ここまでの流れに反して? 意外とそーゆーことができないのであるw
そう、なんといっても趣味:リスクヘッジのこの私。一時の気の迷いで、人生を危機にさらすことなど、できるはずがない。
私がセッ クスできるのは、たとえHIVを移されたとしても本望と思った場合に限る。
というわけで、彼の家では少し飲みながら色々な話をして、眠くなったので寝て、
翌朝普通に別れて家に帰った。
巷にあふれる恋愛本のセオリーは完全に無視。これがアサギクオリティ。