こんばんは。


写真は今働いている施設からすぐ近くの土手です。



さて、ヘルパーセラピーってみなさん聞いたことありますか?


ヘルパーセラピーの話する前に僕の福祉歴を紹介します。


僕は2019年に精神保健福祉士の専門学校に通い、2020年に資格を所得しました。

同年5月から就労移行支援施設という、障害を持った方が一般企業に就職するための訓練(自己理解、コミュニケーション、就職準備など)をする施設で1社目で2年9ヶ月、2社目で1年働きました。


なぜ、たくさんある福祉施設や企業での仕事で、就労移行で働いたのかというと、僕自身が精神障害をもつ当事者(手帳2級)で就労移行に通い、尊敬する支援者に出会ったからです。


その方が僕を照らしてくれたように、僕も利用者を照らしたいと思って、就労移行で働き始めました。


3年9ヶ月働いて、思ったことは自分にはハードルが高いなということでした。

2社ともパワハラや労働環境(休憩なし、残業代なし)などハードだったこともありますが、就労移行はあくまでも一般企業に繋げるところで、そこで支援していくためには一定以上のビジネススキルが求められました。


社会人経験も障害者雇用が大半だった僕にはそのスキルがありませんでした。


そして今年の2月に前職を退職しました。

次はもっと負担の低い仕事で、家からも近いところ、そして音楽活動を再開できる環境をと転職活動をして、4月から地元のグループホーム(20代〜60代の利用者)で働いています。


そのグループホームにIさんという利用者がいます。

30代半ばの男性です。知的障害と自閉症スペクトラム(ASD)があります。


その方はうちのグループホームのドン的存在で、暴れん坊です。思い通りにならないと爪をたてて思いっきり支援員の腕や手を傷つけてきますし、他の利用者の食べ物や持ち物を盗食したり毀損してきます。でかい声で叫んだりもよくします。


お風呂の介助の時なんて大変です。衛生面を考えてちゃんと洗ってあげたいのですが、隙あれば傷つけようとしてきます。毎回勘弁してくれよと思います。


でも可愛いところもあります。

納豆が大好物で、夕飯の前にはいつも「なっと!」と言ったり、車やドライブが好きで事業所の駐車場に知らない車があるとずっと見てたり、お気に入りの支援員に甘えて「どんな時も」や「もりのくまさん」の歌をねだったり。


そんな良くも悪くもグループホームの中心物のIさん。もうひとつ可愛いところがあります。


それはちぎり紙拾いです。


ちぎり紙拾い?って感じだと思いますが、簡単にいえばちぎった紙を床にほおると、それを拾ってゴミ箱に捨てるんです。それを長い時は5時間ぐらいしてます。本人も「もっともっとー」と言ってきます。

ちぎり紙もただちぎるだけじゃなくて、折って丸めてほおると、その紙を拾って広げてからちぎって捨てます。

ちぎり紙はIさん用に元々ちぎってあることが多いのですが、時間に余裕がある時はIさんの横に座ってその場でちぎって丸めてほおります。それを1時間ぐらいやってたこともあります。


そのひとときがですね、めちゃくちゃ幸せなんです。うまく言葉にできる自信はないのですが、僕がちぎる、Iさんが拾う、ただそれだけの無垢な時間が、愛おしいんです。心が和らいで、おおきなおおきなものに優しく包まれたかのような気持ちになります。


Iさんももちろん、愛おしいんですが、それ以上の自分の細胞がぶわっと奮えるような感覚。不思議なんです。


それを昨日専門学校の研究科で話したら、「それはヘルパーセラピーだね」と先生に言われました。


ネットで見たら、支援者が支援を通して自分自身が癒されることって感じで出てました。


僕が出会ったヘルパーセラピー。


かけがえのない出会い。

これは先天的なものか、後天的なものかわからないけど、出会わせてくれてありがとうと心底思います。



久々のブログでしたね。

ほいじゃあ!