以前にお知らせしました(https://ameblo.jp/asafu1yoshiya2/entry-12477564989.htmlコムニクスの新作大正琴、CSG-170(三味琴)を、一週間貸していただきました。ラブ音譜

 

 

楽器サイズは、およそ長さ85cm×奥行22cm×高さ12.5cm、弦長58cm

使用弦は、コムニクスHPの写真では分かりにくかったのですが、スチール弦ではなく、当然テトロン弦でした。

 

胴部分は三味線ですが、サイズ的には三線に近いです(壁に寄りかけなくても、自立するのがカワイイ。ウインク

ヘッド(糸巻き)部は、ベースギターっぽくてカッコイイです。ビックリマーク

 

ナルダンの一般的な5弦大正琴(長さ65cm×奥行13cm×高さ8cm)と比較すると、こんな感じ。

 

弦(糸)は、三味線式に数えると、(上記のように置いた場合)手前の太い方から「1の糸」「2の糸」「3の糸」となりますが、

大正琴と同じ考え方をすると、奥の細い糸が「第1弦」、中央が「第2弦」、一番手前が「第3弦」と、呼び方が逆になります。

 

 

調律は「第1弦」がG4、「第2弦」がG3、「第3弦(キーを押さえても変わらない、指板の手前にある共鳴弦・ドローン弦)」がG3(第2弦と同じ)になります。「第3弦は、三味線と同じく、調節機能付き(東)さわりが付いています

 

 

演奏は、普通の大正琴のように「(共鳴弦を除く)数本の弦を一度に弾く」のではなく、鍵盤ボタンの個数(17鍵)の関係もあって、基本「中央の第2弦のみで演奏し、高音域は奥の第1弦を弾く」という感じで、各弦を弾き分ける必要があります。

ただし、一般の大正琴と違って、第1弦と第2弦の(弦同士の)間隔が広いので、弾き分けるのは、それほど難しくはありません。

 

3曲ほど練習して動画に収めたので、この「新型・大正琴」の演奏をぜひご覧ください。

 

荒城の月・・・本体一台のみでの演奏。

キーがGmだったので、第3弦(G3)をドローンとして、3本の弦を曲の始めから終わりまで、同時に弾き続けました(音を伸ばす箇所ではシンプルなアルペジオ)。

ハンマリングを多用して、表現力をつけました。

使用ピック:PICKBOYベース用(大型三角)1.2mm厚。

 

紅葉・・・本体一台のみでの演奏。

キーがCだったので、丁度コードがC又はGになる1拍目と3拍目に、第3弦(G3)をアクセント的に弾きました。

ハンマリングを多用して、表現力をつけました。

音を伸ばす箇所は、トレモロ奏法にしました。

ベースピックではトレモロは弾きにくいので、PICKBOY POS-A-GRIPという1mm厚(と表記されているが実際は1.6mm)のティアドロップ形のピックを使いました。

(三味線らしい音を出すには、大型ピックを大正琴のように水平に動かすのではなく、ボディ・皮に押し付けるように弾いた方がいいのですが、それだとトレモロは難しいです。かと言って、普通の「おにぎり型」ピックの硬めを使っても音圧が弱くて、三味線の持ち味が出ません。POS-A-GRIPは非常に分厚く小型なので、弾きやすさと音圧を兼ね備えています。)

 

くちなしの花・・・伴奏音源に合わせて演奏。(スズキ大正琴伴奏器「あゆ」の内蔵音源を使用)

曲のキーはGm。基本は第2弦で弾き、前半にアクセント的に1拍目だけ第3弦を加えサビの部分では第1弦を加えて弾きました(トレモロ部も)。

使用ピックは、2曲目「紅葉」と同じPICKBOY POS-A-GRIP。

 

・・・ご視聴になったご感想はどうでしょう?

普通のスチール弦大正琴では、絶対に出せない皮ボディテトロン弦の組み合わせ音。

サスティンが効かない分歯切れがよく、また温かみがありながらも、さわり付きで力強いサウンド。

 

三味線を横置きにして、鍵盤ボタンを付け、ヘッドはエレキベース型

伝統的であり、現代風でもある、なかなかインパクトのある新楽器ではありませんか!?

 

なお、現段階は「試作途中」であり、正式な製品化時期は「未定」とのことです。

更に熟成された「完成版」が期待されるところです。おねがいラブラブ