通常「弦楽器」と言えばメロディーや和音を奏でるものですが、リズムを取るだけの弦楽器も存在します。
 
その演奏法として、弦をはじく「撥弦リズム楽器」には、以前に紹介したゴピチャンドトゥンビがありますが(https://ameblo.jp/asafu1yoshiya2/entry-12477558929.html)、今回は弦を叩く「打弦リズム楽器」として、3つの楽器を紹介したいと思います。
 
ビリンバウ(ブラジル)
弓にひょうたんを付けて音を響かせる構造です。ひょうたんを自分の体に押し付けたり(ミュート)、離したり(オープン)することで音の響きを変えます。
右手に持った棒で弦を叩いて音を出しますが、その際、左手に持ったコイン(又は石)を弦に触れさせて、音程を変化させます。
 
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右手に、カシシというシェイカーを持つことで、リズムを強調できます。
 
 
 
 
 
 
ガルドン(ハンガリー)
ぱっと見チェロのようですが、指板部を押さえるなどの音程変化は全くありません。
 
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極めて単調な音とリズムですが、楽器の形状ゆえに、何か普通の太鼓より、高尚な感じに見えてしまいます。
 
 
 
 
タンブラン・ア・コルド(フランス)
 名称は「弦楽器のタンバリン」の意味で、別名でタンブラン・ドゥ・ベアルン(ベアルン地方のタンバリン)とも呼びます。
 
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各弦の調律の違いにより、多少の音程感は出せそうですが、比較的シンプルに叩いて演奏するようです。
その代わり、空いている方の手で、同時に笛を吹きます。
 
 
同様のスタイルとして、片手でボンボ(太鼓)を叩きながら、もう片方の手でサンポーニャを吹く、という路上演奏を見たことがありますよ。