夜の７時過ぎに終わる習い事がある。
習い事の教室は駅前にあるために、飲食店が並ぶ道を通る。
ちょうど、お腹のすいた時間帯。
お店からは良いにおい。
タロウはずっと気になっていたお店があった。
それは「松屋」
タロウは習い事を頑張っていることだし、
私は夕食の用意をしなくてもいいから楽だし、
安いし…
と、言うことで、ある日、習い事の帰りに
タロウ念願の「松屋」に行ってみた。
店頭のメニュー見ながら、
「何にする？」
と、聞くと、
「えっ？ネギトロ丼ないんや？」
と、タロウ。
はい？「松屋」は牛丼屋ですが…？
何度も店の前を通っているのに、知らんかったんか？
とりあえず、私は牛丼、なぜかタロウは牛丼ではなく、
豚カルビの定食を注文。
そして、私は牛丼をあっという間にたいらげた。
タロウはと言うと、モグモグ味わっている。
お店のお客さんは席に座って、牛丼食べて、お店を出る。
次々とお客さんは入れ替わっていくのに、
私たちだけがずっと座っている感じ。
なんだか、お店の迷惑になりそうな…。
その様子にタロウは焦っているようだが、
やはりなかなか食べ終わらない。
「こういうお店はチャッチャと食べて、すぐに帰るもんやねん。
ゆっくりくつろいで食べるお店じゃないで」
と、説明したら、納得してた。
それからと言うもの、食事はゆっくりしたいようで、
このようなスタイルのお店が嫌いになったタロウでした。